道はときめきから始まる
評論
導入 中心の大きな葉は紙の折れ目から立ち上がる。 開いた紙の地図に本物の葉と小さな緑の枝が置かれている。上の折り目近くには丸い方位磁針があり、右の角には黒い矢印が示される。白い背景の簡素さによって、植物の形で方向を考える画面となる。地図の直線と葉の自然な輪郭が異なる秩序をつくる。紙の外側にも大きな余白が保たれている。 記述 葉の縁には細かな凹凸があり、一枚ずつ異なる形を見せる。 地図は幾つかの斜めの面に開き、細い黒線が外縁を囲む。大きな灰緑色の葉は中央の高まりに沿って並び、右へは小さなギザギザの葉が低い列をつくる。下の面には細かく分かれたシダのような枝が散る。上方の方位磁針には淡い丸い面が見え、右端の矢印は上を向く。折れた紙の縁には細い影が落ちている。 分析 折り目の影は地図の面を分け、置かれた葉に高さを与える。 紙の折り目は整った幾何学をつくるが、葉はその境界を越えて地形のような不規則さを加える。太い葉脈をもつ大きな葉は盛り上がりを示し、細い枝は低い植生を思わせる。矢印は横へ広がる地図に対して上向きの方向を与える。鈍い緑と灰色は白い地から穏やかに浮かび、葉の下の影はそれが紙の上に置かれた物だと示す。 解釈と評価 地図を読むという考えと、土地に似た植物の素材が一つに結ばれている。方位磁針と矢印は位置を定めるが、葉の質感は触れるような探索も促す。大きな葉と繊細な枝の尺度の違いが、発想の面白さを具体的な構成に変える。色を抑え、輪郭を明確にした描写によって、珍しい組み合わせが読みやすい。葉の脈は地図の線とは別の道筋に見える。 結論 右端の矢印は小さいが、視線を紙の外へ導いている。 最初は簡単な地図に見えるが、見進めると植物片で作られた起伏のある面と分かる。折り目、方位磁針、矢印は秩序を与え、葉脈と不規則な縁はそこへ変化を加える。中央の葉の山から下の細い枝へ視線が降りる。測ることと発見することの両方を、少数の形で示した構図である。