暗闇に立ち上る温もりの光彩 (其の65)

評論

導入 本作は、巨大な藁の造形物を担ぎ、男性たちが提灯の通りを駆ける情景を描いた作品である。前景の笑顔の男性は木製鳴り物を鑑賞者へ突き出し、共同労働と掛け声を直接的な身体行為へ変える。縦長画面は傾く藁と上がる膝を一体化する。混乱の中に集団の方向性を示す群像画である。 藁の表面には束ごとの起伏があり、白縄は縦横に交差して巨大物の構造を明確にする。中央人物の顔には下方から金色の光が当たり、上向く目と開いた口を強調する。左の女性は長い黒髪を編み、身体を低くして担ぎ手の列を支える。右の人物は腰を深く落として逆方向へ腕を振るため、進行の中に複数の拍がある。観客の顔は店舗の灯りの下で小さく反復され、通り全体が行事の舞台であることを示す。 頭上の提灯は赤と白を交互に置き、藁の黄土色とは異なる規則的な祭りの色を加える。 その反復も速度を示す。 記述 中央男性は濡れた白い法被、濃い帯、鉢巻、短い脚衣、白い巻脚絆、草履を身に着ける。片膝を高く上げ、赤黒の鳴り物を前上方へ掲げる。背後では太い白縄で縛った巨大な藁の塊が左上から斜めに傾き、多数の肩へ載る。周囲の男性は走り、叫び、手や鳴り物を上げる。右には店舗と密集した観客、左には樹木と街灯があり、濡れた路面へ金色の光が長く反射する。 分析 藁の量塊が左上から中央へ重い斜線を作り、男性の上げた脚と伸ばす腕が逆方向の斜線となる。白衣は紺の夜と黒い舗面に鮮明で、琥珀色の灯りが肌、藁、反射を暖める。厚い絵具は縄、藁、布、水へ異なる重量を与える。人物の重なりと画面端の切断は奥行きを圧縮し、速度を強める。藁の粗い横線と腕の細い方向が、物体と人の力を区別する。 解釈と評価 行事は協調した力に依存するが、前景の招く身振りが集団の努力を個人的に近づける。鳴り物は一見した無秩序の中に拍と命令があることを示す。劇的で読みやすい構図、白、青、金の色彩が評価できる。濡れた肌、布、藁、縄、木、舗面を描き分ける技法と描写力、巨大物と笑顔を対置する独創性も高い。 結論 第一印象では混沌とした場面に見えるが、見続けると、反復する身振りと共通方向によって力が組織されていると分かる。共同の労力を高揚する前進へ変えた作品である。

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